データは現代における石油
東京都大田区が、複数の企業が入居する区内の工場アパートで、カーシェアリングの導入を始めると報じている。
地域住民も利用出来、駐車場の空きスペースを有効活用するのが狙いだそうだ。
駐車場需要が高まっている
駐車場の需要が高まっている理由は、単なる駐車スペースとしての利用に留まらない。カーシェアリング事業の用地としての活用だ。
カーシェア事業が、今後の駐車場需要を強力に後押ししていく。
カーシェア事業はこれからも確実に需要が伸びると思われ、このまま伸び続ければ自動運転の発展とも相乗効果が生まれて来るだろう。
カーシェアリング事業には「データ」という武器がある。
4月19日付けの日経新聞が、カーシェア事業が、自動運転開発の為のデータの宝庫となる可能性があると報じた。
96万人の会員を抱えるパーク24が、運転データを収集する事が出来れば自動運転の開発に大きく貢献する事が出来る。
運転データは、アイデアさえあれば自動運転の開発以外にも渋滞の予測や事故の予測といったAIが得意とする分野で活かせる可能性もあり、カーシェアリング事業により得た副産物としてのデータが新たな商材となり得る。
まさに現代の石油といった感じだ。
石油をどう加工し、どう生かしていくかは業者の手腕に掛かっている。
データ利用には、社会的責任と適切な管理体制も求められているので、取り扱いは慎重にもしなければならない。
フェイスブックはこの点で躓いてしまったが、これから大量のデータを取り扱っていく企業、団体には厳しい社会の視線があることを忘れてはならない。
自動運転の今後
朝の通勤ラッシュは人々を苦しめ続け、自家用車は人が運転する車のあおり運転に端を発した悲惨な事故、事件も起きている。
自動運転が発展すれば、サラリーマンはカーシェアで利用した自動運転車で通勤するようになり、都内の朝の風景が様変わりする、なんてこともあるかもしれない。
以前に記事にもしたが、私は自動運転によるカーシェアリング事業と仮想通貨、特にイーサリアムは相性が抜群に良いと考えており、この辺りが融合してくるようになると本当に面白い世界がやってくるなとワクワクしながら妄想している。
同時に、そのような世界がやってくるといよいよヒトの仕事がなくなってくるな、とも思う。
おそらく今後は公共交通機関や自家用車がヒトを運んでいた時代は終わりを告げ、自動運転化されたカーシェアリング事業が世界を飲み込むのだろう
大田区の取り組みはその先がけとなっており、今後は広がっていく。