20代夫婦が投資で早期リタイアを目指すブログ

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コインチェック記者会見の要約と感想

 会見を見た率直な感想だが、既存の大手証券グループであるマネックスの仮想通貨業業界に対する評価が非常に高いと感じた。

 証券トップが既存の金融機関という言葉が古くなるとすら語っており、私が想像しているよりはるかに金融のトップ達は先を見据えているのかもしれないと感じた。

 このような考え方はマネックスグループだけに留まらないことは、最近の業界に参入してくるとされる企業の顔ぶれを見れば明らかだ。

 匿名系通貨の取扱いについても明言しなかった事も気になったが、個人的に非常に興味深い会見となった。 

 詳細についての考察は後日再度記載するとして、第一感としての感想を記事にした。

 

 以下は、会見の質疑応答についての要約だが、既にyoutubeやネットニュースで全文が公開されている所であるので、読む必要のない方は読み飛ばしてください。

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会見要約

マネックスグループ松本氏

 コインチェックは世界をリードしてきた仮想通貨を牽引してきた。

 既に世界中の金の5%程度まで暗号資産の時価総額は迫っている。

 クリプトアセットバンク機能を持っているコインチェックは持っている。

 マネックスは、アメリカ、香港、オーストラリア等で子会社を持っており、総合金融

機関を作っていきたい。

 仮想通貨交換業が既存の金融機関に近いものとなっていくだろう。

コインチェック和田氏

 マネックスグループの完全子会社となる。

 管理体制を見直す。

 顧客の資産の保護を第一に考える。

 大塚と共に引き続き責務を果たしていく。

質疑応答の要旨(テレ東)

 ・経営統合に関して、シナジー効果についてはどう働いてくるのか?

 ・両者の顧客の特性について。

  証券はFX、仮想通貨は、仮想通貨の投資家であると思う。

 ・買収金額36億円とあるが、コインチェックの収益力を考えるとやや低いのでは?

  コインチェックに予期しないリスクがあるのではないか?

応答要旨

 ・シナジー効果については、オーバーラップがあるとは思うが、顧客情報の照合がで

 きる訳でもないが、FXの売買をする層を中心にオーバーラップがあると思う。

  全く違う顧客の層があり、若年層についてはコインチェックの方が多いと思う。

  マネックスの新卒採用でも、株式は触った事がないがビットコインは持っている学

 生も多い。年齢はかなり違うのではないか。

  マーケットは、仮想通貨は金の5%、一時期10%までいったが、かなりの存在感

 のある資産クラスだ。

  2兆円から50兆円ほどまで上がった。仮想通貨はマーケットの中の重要な資産ク

 ラスとなる。双方にとって新しいトレーディングの機会を提供していくと思う。

  新しい技術を持っているコインチェックと古いが伝統的なセキュリティを重んじる

 証券会社の技術は補完する。

  買収金額については、特別に大きなリスクが潜んでいないとは思っている。事前調

 査はしている。

 登録を目指していくが、営業を続けていける場合には大きな利益をあげていける。

質問要旨(テレ朝) 

 ・和田社長に今の気持ちを聞きたい。

  これだけ成長している市場を今手放す事について

 ・松本氏に対して「いい買い物をしたか?」

応答

 ・顧客の資産を傷つけてしまった。業務を継続する事が第一である。

  より強固な経営体制が築けるのであれば不満はない。

 ・コインチェックの名前も残る。M&Aについては、100%の関係はない。そのよう

 に考えると買い物とかそういうことではなくて、ファミリーとして新しい金融機関、

 金融機関という言葉もこれから古くなると思うが。素晴らしい出会い、契約ができた

 と思う。

質問要旨(コインポスト)

 ・マネックス社の仮想通貨市場の捉え方について。

 ・モネロ等の匿名系通貨についての取り扱いについて

 ・NEMの取り扱いについて

応答(松本氏)

 ・仮想通貨については重要な資産クラスである。 

  3年以上前からコインチェックを利用している。個人的に利用している。

  秋葉原でグラボを買って、自作PCを作ってマイニングもしている。

  時価総額が一旦50兆円になったが、無視できないものである。

  一旦50兆まで伸びた市場はこれからも伸びる。

  金は800兆円であるが、歴史上採掘された量が800兆円である。

  金ですら、偽物であったり盗まれたりするかもしれない。仮想通貨もそれは同じ 

 だ。仮想通貨も金よりも軽くてい持ち運びも自由で支払い手段として資産を所有する

 手段としてメジャーとなってくると間違いない。仮想通貨の将来は大きい。

  色々なコンプライアンスがあるが、既存の銀行の枠組みがある中で、理解しながら

 枠組みを超えるような、仮想通貨業界が強くなり社会的に認識されて安全なものにな

 っていく為には、マネックスが必要。

  仮想通貨のビジョンについては信じている。

和田氏

 ・匿名系通貨については、まだ決まっていないが、今回のマネックスの完全子会社と

 は関係がない。

 ・当社としては、匿名系通貨については、業務改善命令が出ているがマネーロンダリ

 ングのリスクについてもしっかりと考えた上で決断する。

 ・経営体制が抜本的に変わっている。NEMについては継続して取り扱っていく。

質問要旨(日経新聞

 ・NEMの補償の現状について。(訴訟リスク等について)

 ・利益について。(直近の数字について)

応答

 ・利益については、まだ確定した数字はない。この場では差し控える。

 ・訴訟リスクについては特に増えているとかそういう事ははない。

 ・補償については既に終了している。

質問要旨(ウォール・ストリートジャーナル)

 ・子会社化の経緯

 ・マネックスは、暗号資産の会社をこれまでに買収しようとした事はあるか?

応答

 ・以前からコインチェックのユーザーだった。

  事故の直後に、我々で出来ることはありますか?と連絡をさせていただいた。

  3月にコインチェックの方から話があり、この話になった。

  他の仮想通貨交換業者の買収を考えたことはない。

質問要旨(日経新聞

 ・静岡銀行から25%の出資を受けていると思うが、銀行の他業禁止の関係との兼ね

 合いは>

応答

 ・金融庁と話合いをしている。

 ・高度な金融化事業となり、個別案件として銀行の枠組みの中で、マネックスグルー

 プの下で出来ると整理されたと会社している。銀行法の問題なので正確なことはお答

 えできない。

質問(ロイター)

 ・マネックスの交換業の参加は?

 ・訴訟リスクもあるが、自前でやらずに買収で入っていった経緯について

応答

 ・仮想通貨交換業の準備をしている。

 ・マネックスクリプトバンクについては交換業の申請を取り下げる予定。

 ・コインチェックは仮想通貨交換ビジネスの先駆者であり、日本だけでなく世界的な

 ブランドがある。

  今回も、日本語英語スペイン語ポルトガル語でも報道されており、それだけブラン

 ドと顧客基盤も技術もある。リスクは管理出来るものであるし、どんなものにもリス

 クはある。コインチェックの持っているブランド価値を作ることは到底出来ない。良

 いところを我々がしっかり支える事によってお互いに良い形が出来る。

質問(読売新聞)

 ・交換業の登録には2ヶ月かかるとされているが、根拠はあるのか?

 ・交換業を取ってからのサービス再開か?

 ・交換所とか販売所などがあるが、将来像は?

応答

 ・2ヶ月は目標である。

 ・内部管理体制の構築強化を考えると、2ヶ月以内に登録が出来ると勝手に思ってい

 る。我々は目標としてそれくらいのスピード感で進めいていく。一般的な常識であれ

 ば、全面再開は交換業を取ってからだと思うが行政当局が決める事だ。

 ・交換業や販売所が中核となるが、新しい支払い手段というものがある。

 ・総合金融機関を作っていくという意味では、一緒に協力を進めていく事により加速

  度的に進めいていきたい。

質問

 ・NEMの補填の400億円については、マネックスとの関係は?

 ・他に選択肢はあったのか、マネックス以外

応答 

 ・NEMについての補償は完了している。

 ・今回は、債権債務を全て包括的に承継する。グループ全体の問題として取り組んで

 いく。

 ・NEMの補償については、完全子会社化の前に済ませている。当社としての自己資金

 で補填している。

 ・他の会社の候補があったかについては、詳細はお答え出来ないが、候補はあった。

 マネックスに決めた理由は、仮想通貨交換業について未成熟な部分があり、ある程度

 スピード感を持って進めたい。

 ・話を聞いて、体制の強化、意思決定の速さなどからマネックスに決めた。

質問(共同通信

 ・コインチェックを評価しているが、和田社長を変えた理由は?

 ・自社の売却はNEMの補償と関係があるのか?

応答

 ・コインチェックの経営陣を高く評価している。

 ・事故の後の経緯の中で、金融庁ともコミュニケーションを取ってきたなかで、しっ

  かりとした管理体制を取らなくてはならないという社会的要請があった。

  これがベストな選択だと思うが、未来に置いて和田さんが社長となる事もあると思

 う。力を合わせて前進していく。

 ・NEMの補償は、直接に関係はない。間接的には関係がある。内部管理体制の甘さが

 NEMの流出を起こしてしまった。そこが当社の一番の課題であった。 それをクリア

 するにはマネックスさんからの支援が一番の選択であった。

質問(朝日新聞

 ・コインチェックのどの点を底上げ出来るのか?

 ・執行役員としてどの部分に注力するのか(和田社長)

応答

 ・金融の世界で蓄積してきた経験で、何か貢献出来る部分があると信じている。

 ・流出について一定の責任があると考えている。この経営体制のままでは顧客に安全

  なサービスを提供出来ないと考えた。顧客の数が100万口座を超えて一定の業績

 を残せたと思う。私が下した決断を取締役会で提案する事により正しい判断となる。

  何をやるかというと、開発に関するものである。創業当初からエンジニアとしてサービスの開発に携わっており、社内の誰よりも一番理解がある。

  開発、プロダクトについて執行役員として注力していく。

質問

 ・コインチェックの社員数

 ・勝谷新社長の抱負

応答

 ・約4名です。(聞き間違いかも)社員を増やすかについては、積極的に採用してい

 きたい。

 ・社長になる事には、非常に責任が重いと感じている。

  抱負としては、信用を取り戻す。信頼を取り戻すこと。業界をリードするような企

  業にしていきたい。この業界は日進月歩なので、アンテナを貼ってインテリジェン

 スに傾注していきたい。

質問

 ・一定の事業上のリスクについて詳細を。

応答

 ・マネックスの株式の観点から考えると、ファーストロスが既存株主にかかってい

 る。追加のロスはないと考えているが。